公開日:2020.02.07
FAQQ1.いじめや体罰で学校や関係者を訴えると言われた
高校の校長をしていますが、野球部の生徒の保護者から、息子が部員から いじめを受けている。監督からも体罰があったようだが、学校は、いじめや体罰を軽視しているのではないか?警察に訴え出て、加害生徒や監督、学校 を訴えることを考えている、との苦情が入りました。
どうしたら良いのでしょうか?
A.回答
初動が極めて大切です。
校長先生や教頭先生自らがまず謝罪に当たり、それでもご納得されない場合には、危機管理対応が必要です。
具体的には、できれば弁護士が入って、まず、被害生徒、加害生徒や監督から事実調査を行って、可能な限り同意を採って録音し、綿密な証拠保全を図る必要があります。
中途半端な聴取をしても、相手方に弁護士が就けば、「そんなことは言っていなかった。脅しだ。」等の事実に反する揚げ足取りが始まることも少なくありませんので、専門的知識に基づく適切な対応が必要です。初動を失敗すると、紛争解決が長引きます。
事実関係をきちんと解明した上で、問題となっている案件だけではなく、類似案件の発生状況についても調査し、その背景事情・発生原因(例えば、体罰体質等)を解明して、再発防止策(直接の指導はもちろん、弁護士講演、勉強会、マニュアル規定等の整備など)を立てて、これらをきちんと被害生徒に提示して真摯に謝罪をすることが大切です。
こういった適切な対応が取れるかどうか、被害生徒やマスコミは見ております。
タグ: 学校における法的紛争・トラブル