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Q6.タレント養成スクールの講師契約について

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公開日:2020.02.07

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Q6.タレント養成スクールの講師契約について


当芸能プロダクションでは、タレントのマネジメントだけでなくタレント養成スクールを運営しています。養成スクールを運営するにあたりタレントに講師になってもらうのですが、講師として契約する際に注意すべき点はありますか?
A.回答

養成スクールの講師は、多くはタレントか、タレントを目指して裏方に回った方々です。大半はプロダクションに雇われた講師ではなく、フリーランスで、タレント業等の合間に講師をしています。この講師達とプロダクションの間の関係には、多くの問題があります。
  

まず、演技でも歌でも笑いでも、基本的には重要なのはセンスであり、講師が何を指導するか、生徒に何を身につけてもらうかがはっきりしないということです。要するに正解がないのです。

そうすると、講師が勝手な指導をしていると生徒からクレームが入っても、プロダクションは指導・注意することが難しくなります。講師の独りよがりではないか?と思われるような指導が正解かも知れないからです。

講師の指導がおかしいといって、生徒が大量にやめてしまい、数十万、数百万の受講料相当額の損害賠償請求をしなければならなくなるということも考えられます。
その場合にも、講師に何をどう指導してほしいのかがあらかじめはっきり決まっていなければ、講師の契約違反を問えず、損害賠償請求することもできません。   

他にも、例えば講師が生徒に手を出してしまった場合などはどうでしょう。生徒たちにとって講師は基本的に憧れる対象ですから、あり得ないケースではありません。関係が上手くいっていれば問題は起こりませんが、講師と生徒の関係がこじれてしまったら問題になります。生徒や生徒の親から、講師だけでなくプロダクションが責任を追及される可能性があります。

プロダクションはもともと講師を雇用している訳ではないのですから、立場上、講師を指導するというのは難しいのですが、責任追及の場面では、雇っていないフリーランスの講師なのでという理屈は通用しない場合もあります。
  

こういった問題が起こらないように、プロダクションと講師の契約では、指導内容や禁止事項を明確に定め、特に生徒に対する責任を、初期の段階で講師に自覚させておくことが重要です。また、そもそもの講師の人選という段階から、上記のようなリスクを想定しながら行っていく必要があると考えます。

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