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コラム

2020.05.15コラム

家族信託が有用となるケースについて②


家族信託といえば、先に紹介したケース1のパターンが真っ先に想定されますが、最近は親が子の将来を憂うケースが増加しており、そのようなケースでも家族信託の活用が期待されております。


2.障害を抱えている等の事情により働くことができない子の将来に備えるケース

ケース
70代の夫婦には45歳の長男がいますが、長男は精神疾患を患っており職に就くことができず、20代のころから家に引きこもっています。夫婦は、自分たちの死後、長男の面倒を誰がどうみていくのか、長男が自分たちが残した財産を管理していけるのかどうかを心配しています。

考えらえるリスク
このケースでは、長男の精神疾患の程度次第では、夫婦の死後は長男は財産管理はおろか、1人で生活していくこともできなくなってしまう可能性があります。
長男の精神疾患の程度次第では成年後見人や保佐人が就くことは考えられますが、ケース1で述べたようなデメリットが生じてしまいますし、財産管理についてはそれで良いとしても身上監護や日常生活におけるケアには不安が残ります。

家族信託を利用した場合のメリット
夫婦からみた甥(長男からみた従弟)など、頼れる親族がいる場合には家族信託を用い、甥に財産を信託し、夫婦の生前は夫婦が利益を受けられるようにし、死後は財産管理をしてもらいつつ、長男の面倒をみてもらえるような契約を締結することができます。親族が財産を管理するため、財産が親族以外へ散逸してしまうことがなくなりますし、身上監護や日常生活の世話については法専門家等よりも柔軟な対応が可能となります。
また、甥が後から契約通りに財産を管理してくれなくなってしまうリスクに備え、弁護士などの法専門家を信託監督人として選任し、受託者である甥の監督を委託することもできます。

このケースでは、夫婦らの将来の認知能力の低下に備えて、遺言や任意後見契約等、相続に関する他の制度を併用することにより、さらに将来に対する不安を除去することができます。