公開日:2025.04.11
コラム【札幌市】「介抱しただけ」主張も…56歳会社員が不同意わいせつ未遂で逮捕|事件報道で出頭
事件の概要:札幌市北区の駐車場で発生
2025年4月4日午後10時50分ごろ、札幌市北区新琴似の駐車場にて、体調不良で休んでいた10代後半の女性に対し、わいせつな行為をしようとした疑いで、56歳の会社員の男が逮捕されました。
容疑の詳細と男の供述
札幌市北区新琴似8条11丁目に住む男は、当時、駐車場内で女性に「大丈夫ですか」などと声をかけ、体に触れた際に性的な部位に手を伸ばそうとした疑いが持たれています。
女性は抵抗して逃げ、無事でした。
その後、事件報道を見た男が4月7日に札幌北警察署へ出頭し、逮捕されたということです。
男は「介抱しただけです」と容疑を否認しています。
適用された罪名「不同意わいせつ未遂罪」とは?
2023年の刑法改正により新設された「不同意わいせつ罪」は、相手の同意なくわいせつな行為をした場合に適用されます。
今回のケースは未遂に該当するため、「不同意わいせつ未遂罪」が適用されています。
🧑⚖️ シティ総合法律事務所弁護士からのチェックポイント①
「不同意わいせつ罪」の新設背景と定義
未遂でも逮捕・起訴されうる基準について
→実際に体に触れていなくても、“触れようとした動き”を証明できれば、わいせつ行為に着手したとして、未遂罪が成立する可能性があります。
「介抱」と「わいせつ」意図の線引きはどこか?
今回、被疑者は「介抱のつもりだった」と主張しています。
しかし、警察側は「性的意図があった可能性が高い」として捜査を進めています。
現行法では、行為の文脈と意図が重要視され、
「善意の介助」と「違法な接触行為」の境界は非常に曖昧です。
🧑⚖️ シティ総合法律事務所弁護士からのチェックポイント②
介抱を主張しても成立するケース/否定されるケース
実際の裁判で重視されるポイント(証言の整合性・防犯カメラ映像など)
→実際の現場では、“介助中に不用意な身体接触があった”として不起訴になる事例もありますが、性的意図を持った意図的な行為であることを証明できる証拠をいかに確保できるかにより、結論が変動します。
札幌での同様事例・地域傾向
札幌市内では、公共の場での接触をきっかけとした刑事事件が近年増加傾向にあります。
2024年12月:地下鉄構内での“声かけ”が不同意わいせつとして立件
2023年8月:夜間の公園で倒れていた女性に接触し、後に逮捕
🧑⚖️ シティ総合法律事務所弁護士からのチェックポイント③
札幌における刑事事件の傾向と取り締まりの厳格化
「声かけ」や「接触」に対する市民の感覚変化
→札幌市は、元々、性犯罪が多発している地域でもありますが、特にここ数年、不同意わいせつに関する摘発件数が増加しており、被害申告があれば即座に捜査が進む傾向が強くなってきているように感じます。
「札幌 刑事事件 弁護士」に相談するなら
もしご自身やご家族が同様の事案に巻き込まれた場合、札幌で刑事事件に強い弁護士に、できるだけ早くご相談されることをお勧めします。
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