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Q2.安全配慮義務の具体的内容

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公開日:2020.02.19

FAQ

Q2.安全配慮義務の具体的内容


安全配慮義務とは具体的にどのような義務を指すのですか?
A.回答

最高裁判例は、安全配慮義務を、使用者が事業遂行に用いる物的施設(設備)および人的組織(設備)の管理を十全に行う義務と把握しています。 しかし、安全配慮義務の内容は一律に定まっているものではなく(労働契約法5条にも具体的な内容が定められていません。)、「労働者の職種、労務内容、労務提供場所等安全配慮義務が問題となる当該具体的状況等によって異なるべきもの」(前述の川義事件)となり、ケースバイケースの判断となります。
これまでの裁判例の蓄積からすると概ね以下のように分類することができます。

 物的措置 人的措置
 作業の管理 健康面の管理
・作業の場所、施設、機械の安全化
・作業環境の整備、改善
・機械等の安全装置の設置、保護器具の提供と使用
・有資格者の選任、配置
・安全衛生教育の実施
・作業マニュアル作成、十分な研修の実施
・労働時間、休憩時間、休日の適正管理
・健康診断、ストレスチェック等の実施
・作業の健康面への影響の調査
・必要に応じた業務軽減措置等の実施

 会社が特定の業務においてどのような安全配慮義務を負うかは、後述する労働安全衛生法の厚生労働省の省令を指針にしつつ、労働安全衛生コンサルタント等の助言を得ながら正しく理解し、義務を果たせるように対応していかなければなりません。

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