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Q6.締結する雇用契約の内容について(2)

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公開日:2020.02.19

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Q6.締結する雇用契約の内容について(2)


当社では従業員を雇い入れることになったのですが、従業員側から、「手取りが減ってしまうのが嫌なので社会保険・厚生年金に入りたくない。手取りが減らないような形態を考えてほしい。」と言われたため、雇用契約ではなく業務委託契約という形をとりました。本人からの要望でやったことなので法的に問題はないと考えておりますがいかがでしょうか。
A.回答

法的に問題がある可能性が高いです。
重要なのは、実態として雇用契約ではなく業務委託契約になっているのかどうかです。雇用契約の場合、会社と従業員の間に指揮命令関係が存在し、会社は業務に必要なことであれば従業員に基本的に何でも指示、命令することができます。

これに対し業務委託契約は特定の業務の遂行を依頼するだけの契約ですから指揮命令関係はありません。業務委託契約の形をとって、社会保険への加入や労働時間の管理、残業代支払を免れたとしても、その実態として指揮命令関係が存在しているのであれば、偽装契約であるとして、雇用契約であるとみなされてしまいます。

そうなると、社会保険未加入に対する追徴・罰金が科されたり、従業員との関係では時間外手当の請求を受けたり(本ケースのようにもともとは従業員との合意の上で業務委託契約とした場合であっても、従業員が後に手の平を返した場合には、もともとの合意形成過程につき立証できなければ支払を免れません。)することとなります。

特定の従業員だけでなく、多くの従業員に対してこのような業務委託契約の形をとっているケースでは、偽装契約とみなされてしまった場合には、その分損害も大きくなりますので注意が必要です。

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