フランチャイズを展開するにはフランチャイジーが参照するマニュアル作りが必要になると思いますが、 マニュアル作成の際にはどのような点に注意すれば良いでしょうか?
弁護士からの回答
フランチャイズにおけるマニュアルは、フランチャイジーにノウハウを習得させるため、 また、提供するサービスのレベルを均一化させるための極めて重要なツールとなります。
このマニュアルは「オペレーション・マニュアル」と呼ばれておりますが、 オペレーション・マニュアルは商品の正しい知識、サービス提供における各作業手順、工程、衛生管理、クレーム対応に至るまで、 できるだけ具体的かつ詳細に記載することが重要です。
オペレーション・マニュアルをどれだけ具体的かつ詳細に作成するかで、 フランチャイジーのサービスレベルが決まると言っても過言ではありません。
また、オペレーション・マニュアルの他に、 店舗管理のための「マネジメント・マニュアル」というものもあります。
マネジメント・マニュアルは、フランチャイジーが事業を経営するためのノウハウが記載されたマニュアルです。
このマネジメント・マニュアルは、オペレーション・マニュアルと異なり、 フランチャイザーのノウハウ等と直接関わるものではないため軽視されてしまうこともありますが、 実は非常に重要なものです。
フランチャイジーの経営が上手くいかなければフランチャイザーとの契約関係も上手くいかなかったり、 安定してロイヤリティを受け取ることもできなくなってしまいますし、 フランチャイジーが例えば適切な労務管理をせず(残業代未払やハラスメント等)従業員とトラブルになってしまうと、 フランチャイザーまでコンプライアンス違反等を疑われてしまうからです。
このようにマニュアル作成はフランチャイズ契約において極めて重要ですので、 作成に当たってはコンサルや弁護士に一任するのではなく、 フランチャイザー自身が積極的に作成に関わるようにしていただくことをお勧めします。