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先日、息子を名乗る者から自宅に電話があり、「17歳の女の子と関係を持ってしまって、逮捕されるかもしれない。逮捕されたら、新聞に載って、嫁さんに離婚されてしまう。すぐに女の子と示談したいから、今から言う女の子の口座にすぐに100万円を振り込んでくれ。」と言われ、大変なことになってしまったと思い、すぐに100万円を振り込みました。 その後、連絡が全くないことから、不審に思って息子に電話したところ、電話をしたのは息子ではなく、詐欺被害に遭ったことが分かりました。一体、どうしたら良いのでしょうか。
まずは、すぐに110番通報して、警察に被害に遭ったことを届け出てください。
通常の犯罪被害については、弁護士に依頼しなくても、警察に被害に遭ったことを説明すれば、警察の方で被害届を作成して捜査を開始してくれます。
警察の方で、振込先口座や相手方の電話番号などの情報を元に犯人を割り出していきますので、振込明細や相手方の電話番号等の情報は、決して無くさず、すぐに警察に届けてください。
電話や手紙、メール、自宅訪問等、その手段を問わず、お金を支払わせようとする話は、およそすべて疑わしいものかもしれないとの前提で用心に用心を重ねることが大切で、自分の判断だけでお金を支払ったり、書類に印鑑を押したりすることは、絶対にしないでください。
ご質問のような電話があった場合には、「電話を掛け直す」と伝えて電話を一旦まず切り、息子さんから直接教えてもらった電話番号や、家族の電話番号に電話するなどして、本当に息子からの電話だったのかを確認し、少しでも疑わしい事情があれば、お金を支払う前に、必ず、警察か弁護士に相談してください。
犯人が逮捕された場合には、被害を弁償しなれば、通常は起訴されて裁判にかけられ、刑務所行きとなる可能性が高いことから、犯人の弁護士から、被害を弁償したい、示談をお願いしたいとの連絡が入ることがあります。被害弁償を受けたり、示談をすると、犯人は、裁判にかけられずに釈放されることもありますので、慎重な判断が必要です。
警察は、民事不介入と言って、被害弁償を受けて良いか、示談をして良いか、どのような条件で示談をしたら良いのか等の質問に対してはアドバイスをしにくい立場にありますので、そのような申し入れがあって判断に迷った場合には、弁護士に相談することをお勧めします。最近は、証拠を残さないように、口座振込みではなく、「仲間に渡してくれ」などと嘘を付いて手渡しで現金を受け取る手口も増えています。領収書をもらえず、振込明細等の証拠が残っていなくても、犯人の逮捕は可能ですので、諦めずに、警察か弁護士に相談してください。
被害の内容によっては、警察での対応が困難な場合もありますが、弁護士による解決が可能な場合もありますので、その場合も諦めずに、弁護士に相談してください。
私は、貴金属類の卸売業を営んでいます。先日、知り合いの社長から紹介された男から、「昔は私も貴金属の卸売業を営んでいたんですよ。今は、道内各地の展示販売会で貴金属類を売っており、なかなか盛況なんです。今後、おたくから商品を仕入れたいのですが」と言われ、合計1000万円相当の商品を卸しました。 ところが、支払期日を過ぎても代金が支払われなかったことから、確認のために聞いていた携帯電話場号に電話をしたところ、その番号は既に使われておらず、聞いていた展示販売会場に問い合わせをした結果、販売会など実施されておらず、詐欺被害に遭ったことが分かりました。 そのため、近くの警察署へ行き、相手の男を捕まえてほしいとお願いしましたが、警察からは、相手の男が騙した内容の証拠もないし、商品を相手に渡したことが分かる商品受領証等の証拠がないので、詐欺では立件できない、弁護士に相談して民事でやってもらったらどうか、と言われてしまい、相手の男を捕まえようとしてくれません。どうしたら良いでしょうか。
お尋ねの事案は、明らかに詐欺罪が成立します。
警察には、商取引や金銭の貸し借り等の金銭トラブルに関する被害相談が、処理し切れないほどに多数寄せられている現状があります。
そのため、警察では、本来は民事事件として弁護士に依頼するなどして解決すべきであるものの、回収等の解決が困難であることから警察沙汰にして有利に進めようとする、いわゆる「民事崩れ」の可能性ある相談事案については、刑事事件として捜査を開始することに慎重な姿勢で臨んでおり、なかなか被害を受け付けてくれないという実態があります。
詐欺罪は、「最初から騙すつもりはなかった。支払うつもりだったけど、支払えなくなった、ただの債務不履行だ。」との弁解が出やすく、無罪になりやすい犯罪であるため、検察庁も、起訴に慎重であり、警察としても、不十分な証拠のまま検察庁に送ることができないため、被害者にとっては、どんな弁解が出されても有罪が揺るがない明確な物証がない限りは、刑事手続に載せるハードルが非常に高い犯罪となっています。
そのような場合には、いくら警察に強く捜査をお願いしても、受け付けてくれないか、あるいは受け付けてくれたとしても、「被害者の言い分を裏付ける証拠の確保は困難である」との資料を作成して検察庁に送り、結局、証明ができないとして不起訴処分に終わってしまうことになりかねません。
言い方は悪いかもしれませんが、警察は、刑事事件とする証拠を集めることもできれば、刑事事件としない証拠を集めることもできるわけです。
このような場合には、弁護士が、相手の男から騙された状況について、あなたや紹介者から聴取して陳述書を作成したり、以前に使われていた携帯電話番号から相手の男の所在を調べて接触し、事後的にでも、騙した言動を認めてもらうなどして、騙された言動の内容を証拠化し、預金通帳、仕入元帳・得意先元帳等の帳簿・伝票類等を整理して報告書化するなどして、商品を渡したことの証拠を作成するなどして、捜査を先取りして調査して警察の負担を少しでも軽減する形で、警察に改めて相談すると、警察の対応ががらっと変わることもあります。
それでも対応してもらえない場合には、弁護士から警察に強くお願いしていくことになりますが、そういったやりとりで時間ばかりが経過して解決に至らない場合には、民事訴訟に切り替えるなど、柔軟な対応が必要になってきますので、警察に対応してもらえない場合には、お早めに弁護士に相談することをお勧めします。
仕事帰りに夜道を歩いていたところ,背後から二人乗りのスクーターが走行してきて、追い抜きざまに私が持っていたハンドバッグをひったくられました。 私は、ハンドバッグを取られてなるものかと思い、バッグから手を離さなかったことから、私はそのまま10メートルほど引きずられてしまい,最後は力尽きてバッグを奪われ、転倒して路面に打ち付けられてしまい、左腕を骨折する怪我を負いました。 犯人は、その後すぐに逮捕され、強盗致傷の罪で起訴されたのですが、これまでに、何らの謝罪もないし、弁償等の話も一切ない状況です。 非力な女性を狙った犯人を絶対に許せません。 検察官からは、強盗致傷罪の場合には裁判員裁判となり、被害者参加制度を利用して、被告人に質問をしたり、犯人に与える刑の重さについて意見を言うこともできると教えてもらいました。 ただ,事件の内容を詳しく警察や検察官から教えてもらっているわけではなく、どういったことを質問してよいのか分かりませんし、犯人と顔を合わせるのが怖いので,参加することを迷っています。
お尋ねのような、被害者参加が可能な事案については、裁判が始まる前に犯人の調書等の刑事事件の記録を閲覧することができます。
その内容を見てから、実際に被害者参加するか否かを決めることもできますし、被害者参加する場合には、被告人の調書等の内容を確認した上で、質問する内容を決めることができます。
裁判員裁判の場合には、法律の素人である裁判員にも分かりやすい裁判を実現するために、裁判が始まる前に、公判前整理手続という、主張や証拠を整理する手続が何度か行われることになりますが、手続は非公開で、被害者がこれに参加することはできず、もしその内容を知りたい場合には、その都度、検察官に問い合わせる必要があります。
もっとも、これらの手続をすべて被害者ご自身で行うことはなかなか大変で、ご心労も重なってしまいますので、被害者参加をお考えの場合には、弁護士に相談することをお勧めします。これらの手続きを、弁護士が全て代行します。一定の資力要件(流動資産の総額が150万円以下等の要件が定められています)を満たす場合には、費用負担なく、国選被害者参加弁護士の選任が可能です。
煩雑な手続は弁護士に任せ、弁護士に相談しながら、被害者参加制度をうまく利用して、警察や検察官が確認していない内容で、あなたが自ら確認して知りたいことを質問したり、調書等に書かれていないあなたのもっと深いお気持ちや、あなたが犯人に対して望む刑罰を自らの口で裁判所へ伝えることが可能です。あるいは、これらの作業も含め、弁護士に代行してもらうことも可能です。
被害者参加制度を利用して裁判に関与するということ自体、とても心理的負担が大きいことですから、決して、無理をしてまで参加する必要があるというものではありません。
ただ、被害者の皆様は、絶対にあってはならない、厳しく責任を問われるべき犯罪の被害に遭い、理不尽な負担を強いられたものであり、被害に遭ったことを一刻も早く忘れたいお気持ちは当然のものでありますが、悪いことは悪いと、被害者参加制度等を利用して自らが主体的に刑事裁判に関わることを通じて指摘していく中で、もやもやした気持ちが多少なりとも晴れたり、少しでも心の整理を付けることができて、ようやく前に進めるということもあります。
被害者支援弁護士は、単に、犯人に対して厳罰を求めたり、金銭請求をするという作業を機械的に代行するものではなく、被害者参加制度等、現在の法律で認められている制度を十分に活用しながら、被害者の皆様の正当な権利行使を支援する過程を通じて、犯罪被害に遭われた皆様が少しでも前に進めるようになる支援を心掛けています。
なお、被害者参加制度を利用して裁判に参加する場合には,検察官の隣の席に同席することが可能ですが,被害者が被告人と顔を合わせることで心理的な圧迫を受けることのないよう,直接被告人の姿が見えないように衝立を設置する遮へい措置や,法廷とは別の部屋でビデオを通じて裁判に参加するビデオリンクなどの手続も認められていますので,詳しくは、検察官や弁護士にご相談ください。
また、あなたは、犯罪被害に遭って、バッグ等を奪われただけでなく、骨折という重たい怪我を負っており、犯人に対して、バッグ等の弁償を求めることができるほか、通院治療費等の実費と慰謝料の請求が可能ですし、怪我が原因で仕事を休まれているような場合には、休業損害の請求も可能です。
起訴されてもなお、犯人がこれらの支払いを申し出てこない場合には、損害賠償命令の申立が可能ですので、弁護士に相談しながら、これらの制度を有効活用してください。
また、全治1か月以上かつ入院3日以上を要する負傷を負ったり、障害が残った場合には、犯罪被害者等給付金の請求が可能です。
仕事を終えて帰宅したところ、自宅の窓ガラスが割れ、室内が物色されており、空き巣に入られたことが分かりました。財布や自宅のスペアキーなどが盗まれていることが分かり、110番通報したところ、警察による自宅の実況見分が行われました。 ただ、警察に、犯人はちゃんと捕まるのか、捕まったら弁償してもらえるのかと尋ねても、「これから捜査するけれども、今の段階では何とも言えない」と言うばかりで、ちゃんと捕まえてもらえるのか、きちんと弁償してもらえるか不安ですし、スペアキーも盗まれているので、いつまた侵入されるかもしれないと思うと、不安で眠れません。 こんなとき、誰に相談したら良いのでしょうか? 弁護士というと、被告人を守るというイメージが強いのですが、きちんと被害者のことを守ってくれる弁護士がいるのでしょうか?
盗難被害に遭われたときには、まずは110番通報してください。
通常は、警察による被害現場の実況見分や、指紋・足跡の採取、遺留物の採取、付近の防犯カメラ映像の確保等の所要の捜査を遂げ、同様の手口による被害状況を調べる手口捜査等によって犯人を絞り込んでいきますが、防犯カメラ映像は数日で消去されてしまうことが多いので、すぐに必要な捜査をしてくれない場合には、弁護士にご相談ください。
弁護士から、必要な捜査をしてもらえるよう警察にお願いしたり、防犯カメラ設置先に映像の保存をお願いするなどの作業を行います。
犯人が逮捕された後は、犯人に刑事弁護人が就けば、弁護人を通じて、被害弁償や示談の申入れがあると思いますし、申入れがない場合には、損害の賠償請求をして損害回復していく必要がありますが、弁護士に相談していただければ、これらの対応をあなたに代わって弁護士が行います。もちろん、盗まれた物が残っていれば、返還してもらえます。
犯人が逮捕されない場合にも、加入している火災保険等の保険金の支払いを受けることができないか等々、損害の回復に向けて、弁護士が諸々のアドバイスを致します。
なお、スペアキーを盗まれているとのことですから、すぐに鍵業者に依頼して、鍵を交換することをお勧めします。鍵の交換は数千円程度の費用から可能ですが、ピッキング等の盗難に対する防犯性の高いものを選択された方が良いと思います。また、大型家電製品店等の防犯コーナーで、窓割れ防止フィルムや窓を割ろうとした際の振動やセンサーで人の出入りを察知してアラームを鳴らすグッズなど、安価で多種多様な防犯グッズが揃っていますので、またいつ同様の被害に遭わないかご不安でしたら、検討してみてください。
スーパーで買い物中にすり被害に遭い、バッグと財布を盗まれました。買い物かごにバッグを入れて買い物をしていましたが、特売品に目を奪われて少しその場を離れて商品を手にした隙に、盗まれたようです。 犯人は、その翌日に、財布に入ったキャッシュカードで現金を引き出し、その際の銀行のカメラ映像が手掛かりとなって逮捕されましたが、その後、被害弁償の話もなければ、捜査がどうなったのかの連絡もないので、警察に問い合わせたところ、既に起訴になっており、10日後に刑事裁判が開かれることになっているとのことでした。 これらの情報は、自分から問い合わせないと教えてくれないものなのでしょうか?また、刑事裁判の数日前に、犯人の弁護人から、示談をしたいが、一括での弁償は困難なので、1年間の分割で支払いたいと言われました。弁償はしてほしいと思っていますが、犯人本人から謝罪の一言もないので、刑務所に行ってほしいとも思っており、どのように対応して良いのか悩んでいます。
駅や空港、電車内、スーパーやデパート、映画館や遊園地など、人が多く集まるところには、すりも沢山集まっており、札幌でも、毎日のようにすり被害が発生していますので、気を付けましょう。
日頃から、財布はバッグの前方奥底にしまう、チャックを閉める等の防犯意識を持つことが大切で、買い物かごにバッグを入れたままその場を離れるようなことは、もっての他です。
すりは、そういったことが置きやすい場所で、その一瞬の隙をじっと狙っています。
窃盗で犯人が逮捕された場合、犯人は、2日間ほどの身柄拘束の後、身柄を検察庁に送られて、必要があれば、更に10日から20日間程度身柄を拘束されて、刑事処分が決定することになります。正式裁判となれば、更に少なくとも1か月程度は身柄を拘束されるのが通常です。
被害者は、通常は、警察において数度の取調べを受けることになりますが、必要がある場合には、警察での取調のほかに検察庁での取調べを受けることもあります。検察庁での取調べを受けた場合には、検察官や事務官から、犯人に対する処分結果や裁判の日時・裁判結果等についての通知の希望の有無を尋ねられ、希望をすれば、文書でこれらの情報の通知を受けることができます。ただ、窃盗被害の場合には、警察での取調べのみで終了し、検察庁での取調べが行われないことが多く、これらの通知がなされないのが通常です。その場合には、自分で検察庁に通知の希望を伝えておくか、弁護士にその作業を頼む必要があります。
犯人が逮捕されると、犯人に弁償する資力がある場合には、示談の申し入れがなされることが多いです。示談をすれば、犯人の有利な事情となりますので、示談をしなければ刑務所行きになる事件が、示談をしたことにより刑務所行きにならずに済んだり、裁判にすら掛けられないで済むこともあります。
逆に、示談をしてもしなくても、刑務所行きにならない事件、あるいは裁判にもならない事件もあり、その場合には、示談した方が得策であるという場合もあります。示談した方が良いかどうかは、ケースバイケースで、なかなか難しい判断となることが多いため、迷った時は、弁護士に相談して判断するのが良いと思います。
分割払いとの約束をして示談をしても、刑事裁判が終わってしまうと、約束が守られず、支払いがなされないことも少なくありません。そのようなことを防止するために、公正証書を作成したり、あるいは、公正証書の作成には費用も時間も掛かりますので、もっと手軽に、刑事裁判の中で、刑事和解という制度を利用して公正証書と同じ効力を持つ書面を作成しての和解をすることもできます。
なお、キャッシュカードで現金を引き出されてしまったとのことですが、暗証番号が、生年月日等のわかりやすいものとなっていないでしょうか?免許証等、生年月日等の分かるものが財布に一緒に入っていなかったでしょうか?今後の同様の被害を防止するため、暗証番号を変更すると共に、キャッシュカードが盗まれた場合には、直ちに警察と金融機関にその旨届出ましょう。金融機関のカード盗難センター等の連絡先は、お近くの交番や警察署でも教えてもらえます。
海難事故を起こし、自船が沈没して死亡者も発生しました。今後、何をどうしたら良いのでしょうか?
海上保安庁と運輸安全委員会による事故調査が行われ、乗組員の方から事情聴取が行われることになりますが、これらの調査は、通常の刑事事件に比して、一方的な見込みに基づいた杜撰な調査が行われることが少なくありません。 ただ、これらの聴取結果を基にその後作成される事故原因の調査報告書や海難審判における事実認定は、海事事件に不慣れな民事裁判や刑事裁判でも当然の前提とされてしまうことが多々あり、影響が大きいため、誤った事実が認定されないよう、弁護士や海事補佐人による事情聴取や証拠収集に基づくこれらの機関との折衝が必要不可欠であり、事後後直ちに弁護士に相談することをお勧めします。 死亡事案となれば、海難審判に基づく懲戒採決のみならず、業務上過失致死罪として刑事裁判を受けることになりますので、捜査機関との折衝も必要になります。
海難事故による船舶の損害について、相手方の船舶所有者に賠償請求をしたいのですが、留意すべき点はありますか?
通常の損害賠償請求の時効は3年間ですが、船舶事故に基づく損害賠償請求の時効は1年となっていますので、注意が必要です。 時効期間内に損害額を確定することが困難な場合には、時効延長の措置を採る必要があります。
海難審判の結論が納得できません。争うことはできるのでしょうか?
海難審判は二審制を採用しており、第一審の地方海難審判庁の裁決の内容に不服があれば海難審判所(東京)による第二審での審理を求めることができますし、第二審の裁決の内容にも不服がある場合には、東京高等裁判所に裁決の取消を求めることができます。
船舶事故による損害賠償請求をしており、漁協の担当者に間に入ってもらって示談交渉を進めておりますが、協議が進みません。今後どのようにしたら良いでしょうか。
海難事故における損害賠償請求の場面では、社団法人日本海運集会所で行われる仲裁が広く利用され、仲裁による解決が多く行われています。 当事務所では、皆様の代理人として、仲裁の申立及びその後の手続を代行します。 ただ、事故態様に大きな争いがある等、仲裁になじまない紛争案件については、民事裁判での解決によるべき場合もありますので、時効期間内に速やかに弁護士に相談されることをお勧めします。
海難審判での記録や、刑事事件の記録を入手することはできるのでしょうか?
海難審判が係属中であれば、海事補佐人の立場で記録の写しを入手することができます。終了後には、記録の入手が困難になりますが、裁判所への調査嘱託の申出により入手することも可能です。 刑事事件の記録は、不起訴の場合には、実況見分調書等の客観資料の入手しかできませんが、罰金刑や起訴された場合には、ほとんどの記録の入手が可能になります。